統合レポート2023

4 5 日 本 海 ガ ス 絆 H D G を 知 る カーボンニュートラル時代に向けて 持続的な 成長を続けるとともに 地域の課題解決に貢献 代表取締役社長 新田 洋太朗 平素より日本海ガス絆ホールディングスグループ(以 下、「当社グループ」)の事業運営に対しまして格別の ご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。当社グループは、 中核子会社日本海ガスの岩瀬工場にて 2001年に環 境マネジメントシステムの国際規格 ISO14001を認証 取得して以来、持続可能な社会の実現に貢献するべく 各種のCSR活動を推進してきました。近年では、自然 災害が頻発・激甚化している状況に鑑み、より強靭で レジリエントなエネルギーインフラの構築と環境負荷 低減活動の推進・強化が大きな課題となっています。 この「統合レポート」はステークホルダーの皆さま とのコミュニケーションの一環として、当社グループ 統合レポートの発刊にあたり SDGs の実現に向けて の事業活動ならびに社会活動を統合的に掲載・報告さ せていただくものです。是非ご高覧をいただき、ご意見・ ご感想をお寄せいただければ幸甚です。 2015年に国連サミットにおいて採択された国際目標 「SDGs」は、近年国内においても急速に認知が広が り、各所で様々な取り組みがすすめられています。当社 においては、2020年1月に富山市と締結した「SDGs の推進に関する包括連携協定」に基づき、地域産業振 興や脱炭素化を実現するための方策の推進、自立・分 散型エネルギーインフラの公共施設などへの面的展開 などの施策において、行政と緊密に連携・協力を図り、 地域の持続的な発展を目指した事業活動を進めてお ります。 SDGsの理念とは、経済の発展と社会の持続性を 両立していくことにほかなりません。地域のエネルギ ーインフラを担う当社グループは、単にお客さまにエ ネルギーをお使いいただくことにとどまらず、長期的 な目線で、どうすれば地域が持続的に発展するかを考 え率先して行動していく責務があると認識しておりま す。こうした考えのもと、地域産業の振興に向けた取 り組みとして、2020年に新会社の日本海ラボを設立 し、地域の起業家支援・育成を手掛けております。起 業家に飛躍のチャンスを提供する『北陸ビジネスプラ ンコンテスト』の開催やその後の事業化支援を行い、 地域の起業家と手を取り合いながら新しい価値の創 造に挑戦しています。こうした取り組みを通して、当社 グループとしてもこれまでの延長線上にない事業領域 での取り組みを積極的に行い、持続的な成長を続け るとともに地域の課題解決に貢献していく所存です。 2022年10月には中核子会社の日本海ガスが創立 80周年を迎えました。地域のステークホルダーの皆 さまに対しましてこれまでの感謝を申し上げますとと もに、100周年に向けて「日本海ガス絆ホールディン グスグループ」があってよかったと思っていただける 企業グループになるべく、さらなる企業価値の向上に 努めて参ります。引き続きのご愛顧をどうぞよろしく お願い申し上げます。 気候変動に関する国際的枠組みであるパリ協定に 基づき、世界的に低炭素化・脱炭素化の動きが加速す る中、日本政府も2020年10月に「2050年カーボンニ ュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことを 宣言しました。今後日本では、「2050年カーボン ニュートラルに伴うグリーン成長戦略」に沿い、 脱炭素への投資を成長の軸とする新たな経済へ の舵を切ることとなりました。 こうした中、当社グループは化石燃料を扱うプ レーヤーとして、カーボンニュートラル時代に向 けて大きな社会的責任を担っていると認識してお ります。当社グループでは、化石燃料の中でも最 も環境負荷の少ない天然ガスの供給・販売を事 業基盤の中心に据えており、今後も天然ガスの普 及促進と、お客さま先での省エネルギー提案を通 して、脱炭素化を見据えた低炭素化の推進役とし ての役割を担うことができると考えております。 一方で、本格的な脱炭素時代に向けては、グル ープ経営理念に掲げる「総合エネルギーグループ 」に進化をするべく、スピード感をもってエネルギ ー事業の構造転換を進めていく必要があります。 地域における再生可能エネルギーの普及に向け た取り組みの第一歩として、当社グループの日本 海ガスにおいて2020年7月より「太陽光発電シス テム第三者所有モデル(PPA)」の事業を開始し ました。今後はこれを起点とし、再生可能エネル ギーを含む電力ビジネスへの取り組みを本格化し ていきます。また、水素などのエネルギーの高度 利用に関する新たな技術の導入も視野に入れな がら、脱炭素化時代においても地域に安定的に エネルギーを提供することができる企業グループ となるべく準備を進めていく所存です。 TOP MESSAGE トップメッセージ

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